敗北の乱交同窓会 ずっと好きだった野球部の元女子マネは僕以外とヤリまくっていた超ビッチ。天使もえ レビュー

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私がやりたいからやる。清楚系ビッチがたまりません

一見清楚系でナチュラルにヤリマンというキャラがとてもいいです。高校野球部マネージャー時代にやりまくった男とたちとの再会後の共犯関係的思い出しセックスがしっとりとてもエロい前半中盤。後半は集団プレイに興じてドライブがかかる楽し気なもえちゃんがこれまた淫ら。一貫してもえちゃんがノリノリでセックスを楽しむ姿がそそります。

一方でそれを眺めるだけで何もできない主人公の童貞男の対比と意外な結末から「性における主体性」について思いをはせてしまう興味深い作品でもあります。

構成と設定

冴えない童貞男が主人公。後輩が野球部だった高校時代にあこがれていたマネージャーもえちゃんと同窓会を理由に飲み会をセッティング。他のメンバーはうその場所を教えたのでうまく告白をと促されるが、もえちゃんはその嘘の場所を教えた別の部員2人とともに会場にあらわれる。男4人ともえちゃんで飲み会は始まるのだが。。。というストーリー。

もえちゃんとともに現れた陽キャ組の男二人に触られて発情したもえちゃんがトイレでオナニー

我慢できなくなった男が店の見えないところでセックスを求めそのままセックス

ホテルに場所を移したもえちゃんと男たち。もうひとりの男と洗面台の前でセックス

陽キャ組は高校時代にももえちゃんとセックスしていた事実が明らかに。そのふたりに飲み会をセッティングした後輩も意を決して加わり4Pに。

肝心の男はひたすら傍観のまま・・・という構成です。

いけてないふたり

ストーリーは高校時代の回想から始まります。冴えない野球部員の主人公はメンバーで帰る道の途中で引き返して居残り練習をはじめます。そこにみんなから離れてやってくるマネージャーのもえちゃん。やさしく励まし、血豆が出来てしまった主人公を気遣ってハンカチを渡してくれます。そう、主人公にとってはもえちゃんは密かに恋心を抱く存在なのでした。

時は進んでそれぞれ社会人になって時がたったある日。主人公は後輩に同窓会を名目にもえちゃんを呼び出した、他のメンバーには別の場所を教えたので、応援するからもえちゃんに告白しようと提案されます。渋る主人公に「俺たちこのまま童貞のままでいいんですか」と促します。

気乗りしない様子ながらも当日を迎えてそれなりに期待を高める主人公。しかし、肝心のもえちゃんは別の部員2人、パッケージの説明によると「陽キャ」組と一緒にあらわれます。作戦が失敗したふたり。しかし別のふたりの男は気にせず。飲み会が始まります。

自分たちがメインになるつもりが、ふたりがもえちゃんを囲み、自分たちははじっこへ。しかも、ふたりはもえちゃんをさわりはじめ、なんだか不穏なムードですが、主人公と後輩は何も言えません。

このあたり、カースト下位組が何をやってもイケてない感じが出ていてとても共感してしまいます。ただ、後輩君はイケてないながらもなんとかうまくやろうと画策しました。ここが後のポイントになってきます。

最初にオナニーを持ってきた意味とは

陽キャ組に触られまくったあとにトイレにいくもえちゃん。ここでいきなりローターを取り出しオナニーをはじめます。めちゃくちゃ唐突なオナニーではあるのですが、触られて発情してたまらず始めたと考えると興奮します。いくらなんでも常にバッグの中に持ち歩いているとは思えないので、男たちの集まりに参加するという段階で期待感をもって持ってきたと考えるとエロ過ぎます。

すでにここにやってきた、いや参加すると返事した段階でヤル気満々だったと解釈しました。ヤラれにきたのではなく、ヤリにきた。というメッセージがオナニーを最初に持ってきた意味合いなのかなと思いました。

もえちゃんが待っていたのはこれでした

トイレに籠っていたもえちゃんを待ち受けていた主人公。「ふたりで話せないかな」と思い切って声を掛けます。「いいよ」と応じてくれるもえちゃんですが、主人公が去った後の表情は何とも言えないものでした。

なぜ何とも言えない表情か。それは次のシーンで明らかになります。

お酒を頼んでいるもえちゃんに陽キャ組のひとりが近づき、奥の部屋に連れ込みます。「ちょっとだめだって」「待ってたんだろ」「でもみんないるし」「大丈夫ばれないって。やっちゃおうぜここで」「だめ」といいながら濃厚にキスをするふたり。もえちゃんはとても嬉しそうでノリノリです。

久しぶりといって胸を揉む男に「触るだけだよ」と言い返しますが「もえが我慢出来たらな」と返されます。男はもえちゃんが発情し始めれば止まらないのを知っているし、もえちゃんも男がそこを満足させてくれるのを知っている。お互いの手の内を知っているので、男はがっつく必要はないしもえちゃんは安心して体を委ねる。

こっそりと言葉を交わし、お互いの出方をじわじわと楽しみながら共犯的にねっとり絡み合う感じがとても良い雰囲気で興奮します。「もっと触ってほしいんだろ」という言葉に「今はダメだって」という返しも、今じゃなきゃオッケーという受け入れ態勢の言葉でグッときます。

思い出しセックスが淫靡です

ここからはなし崩しでセックス。おすすめは33分30秒過ぎからの流れ。フェラでイキそうになった男に「まだだめだからね」と膝立ちでキスしながら手コキ。悶える男をみて「なに?もしかしてちょっとMになったの?」とかわいらしい声で聴くのが小悪魔感があってたまりません。

このあと時折含み笑いを漏らしながらゆっくりゆっくりキスしながら男を攻めていくもえちゃん。攻守交替な感じが良いですね。男も決してモテないわけじゃないでしょうが、時を経てもえちゃんのほうが段違いに経験値を上げている、ということが読み取れて男女の機微としても面白いです。

イキそうになる男を抑えながら、対面座位のかたちで「入っちゃうよ?」と優しく声をかけるもえちゃんはここでは完全にリード役。挿入しつつ「声出しちゃダメだよ」といいながらやはり優しくキスをして口をふさぐところには母性を感じてしまいます。

そしてここ36分40秒付近からの腰のグラインドにも注目です。上から覆いかぶさるように唇は離さずにゆっくりとうねるように腰を動かします。体をぴったりを重ねて男の首に腕を絡みつかせる密着感や男のうめくような声、そしてもえちゃんが小さく漏らす感じる声、静かに燃え上がっている感じが興奮ポイントです。

この後もキスが多めの密着多めで満足感の高いセックス。男がフィニッシュした後も微笑みながら「おしぼりとってきて」と余裕の表情。

「きょうやばいかも」と満足げな顔をしているのはまだまだこれからという期待感なのでしょう。

もえちゃんの想定通りに

このあとホテルに行こうという話になる陽キャ組。もえちゃんも同意します。

しかし主人公は「さっき話しようって」と促します。「そうか」と思い出しつつも「高橋君も」とホテルに誘われてしまいます。

こうなってくると、もちろん次は陽キャ組のもうひとりの男の番です。ホテルに場所を移した5人ですが、どうしてもやりたい男はさきにもえちゃんとのセックスを終えた男と目くばせ、もえちゃんがトイレに行った後を追います。

もちろんもえちゃんはそんなことは想定内のよう。洗面所に後から入ってきた男を笑顔で迎えます。「きゅうに入ってこないでよ」「ダメだよ」といいながら声は甘々なのがめちゃくちゃそそります。さっきの男とのセックスで破けたパンストを見て「なんで破けてるの」と聞かれ「ないしょ」といたずらっぽく笑う顔も恥ずかしさはなく目の前の男を刺激するツールとして使う。自分の想定通りにことを運んでいるともうかがえる姿がセックスへの欲望を感じさせます。

ここの立ったままでのキスシーンは発情した「わかってる」男女同士の雰囲気が出ていてとても好きです。「彼女いるでしょ」「それとこれとは別」「わーひどい。最低」といい終えないうちにキスがまたはじまり、「彼女に言いつけてやる」と笑いながら男と舌を絡めます。「昔よりエッチなチューするね」と言われて男がさらに本格的にキスをしてもえちゃんもそれに応じる。このあたり、キス好きとしては満足感の高い流れでした。

「わかってる感」と全開の欲望と

さらに「わかってる」感を演出するのが、フェラに移行するときに「こんなに大きかったっけ?」の一言。さらに「あれからこのおちんちんでたくさんの女の子を泣かせてきたんだねえ」「どうかなあ?」「悪い人だあ」といいながらペニスにキスしていきます。

普通の冗談交じりの会話のトーンで、久しぶりの再会なのに会えば自然にセックスるような間柄の雰囲気がでていて、高校時代はめちゃくちゃセックスしてたんだろうなあということを想像させます。

そしてさらに。フェラシーンで57分過ぎから主観映像に切り替わったところで、「思い出す?」と聞きながら上目づかいでフェラするところがたまりません。時間も比較的長く撮ってくれているので満足感がありました。

横からのカメラになってから。久しぶりで気持ちいいという男にフェラしながらふとももの裏に手を回して撫でていきます。「いいね、筋肉」ともえちゃん。そして「好き」といいながらふとももにキスをしていきます。

「きつい練習の後、こうしてもらうのがすごい楽しみだった」「マネージャー冥利につきますねえ」「だからあんなきつい練習頑張れた」「頑張ってよかった」「ここ好きだよね」「おぼえてたんだ」「かわってないの」「かわってない」このあたりの「良い思い出感」もわかってるどうしの関係としてゾクゾクします。

おすすめは1時間過ぎから。膝と手を突いた状態で男にペニスを口に突っ込まれピストンされるところ。斜め情報からのアングルで奇麗なお尻を突き出して体のラインが奇麗に出来上がっているのがいいです。

そのお尻を撫でまわされながら深くピストンすると。「ねえ、もっとして」ともえちゃん。グッときました。

その言葉にこたえるように激しく腰を振る男にまた「ああすごい」とこたえてさらにくわえていくもえちゃん。「めっちゃ濡れてる」と激しくされて自分が興奮していることを伝えます。

「好き」といいながらさらにしゃぶりますが、何が好きって男のことではなくペニスが好きなんですね。「きょういっぱいしてくれるんでしょ」と上目遣いで言い、オナニーしながらフェラする姿はとてもいやらしいです。「おチンポ舐めながらオナニーでいっちゃいそう」のセリフはとどめのようなものです。

「口のなかザーメンでいっぱいにしてほしい」とスパートをかけるもえちゃん。ここから画面が切り替わって奇麗なお尻のアップ越しのフェラの後ろ姿がとても良いです。下着が股間に食いこんで秘部の肉がはみでるようになっているのも生々しくてグッときます。その後のフィニッシュまでしたくてしたくてしてるという感じが伝わってきて引き込まれるフェラシーンでした。

見られることへの興奮

そのフェラしていたところから出てくるもえちゃんたちはもう隠すことはしません。さらに陽キャ組ふたりでエロい下着を買ってきたから着ろとはやし立てます。陰キャ組はそれを見ているしかありませんが、もえちゃんはしょうがないなあと困りながらもニヤニヤして着替え始めます。

ここの何が良いかというと、もえちゃんの恥ずかしがりながら脱いでいく感じがとてもいいです。陽キャ組とはやりまくっているわけですし、いまさら恥ずかしがるような間柄ではないことがわかります。そして確かに陰キャ組の目は意識しますが、それに強い抵抗感があるというよりむしろ楽しんでいるようです。

それでも、ぱっと脱ぐことはせずに手で胸を隠しながらゆっくりと身をくねらせながら少しはにかむような表情で脱いでいく。ここはキャリアを重ねてもなお初々しさが失われない「天使もえ」の良さがしっかりと出ている良いシーンです。

隅で小さくなっている陰キャ組の主人公にお前も脱げという陽キャ組。主人公は意を決して脱ぎます。陽キャ組ともえちゃんは少し驚きますが、あまりそれにはかまわず男2人でもえちゃんの身体をまさぐり始めます。主人公のほうを見ながら、なかば見せつけるようにそれでもふたりの男と楽しむ表情がとても妖艶です。

ここでようやく高校時代野球部のレギュラーは全員もえちゃんとセックスしていたことが明かされます。しかしまあそれはいまとなってはどうでもいいことかもしれません。主人公をのぞいては。

ここからグッとギアが上がっていきます

1時間30分すぎからはもえちゃんが本格的に「見られたら興奮しちゃう」のモードに。なかでもやはり背面座位は良いです。体が前面に見えて見られてる(あるいは見せつけている)感じがより出ますし、なによりも奇麗な体が映えます。31分過ぎにスパートをかけられるシーンは体を反らしながら行くのが満足感が高いです。

1時間32分過ぎからはさらに見られて興奮することをもえちゃんがはっきりさせていきます。「ぶっといちんこはいっているのふたりにみてほしい」「まんこにちんこはいっているのみて」「みられていっちゃう」と口にしながら感じまくる姿に興奮します。

ついに後輩が

こんどは手をついてといわれて陰キャ組の後輩の方に手を置くもえちゃん。後輩は主人公を気にしますが、もえちゃんにペニスを擦られます。その間にも後ろから突かれて「みんなのちんぽすき」「おちんぽすきなの」といいながらイきます。

そんな姿を見せつけられば欲望が先に立つのは当然かもしれません。先輩すみませんといいながらもキスする後輩。陽キャ組に男になったと褒められます。

「後輩に先こされていいのか」といわれてもぐもぐいう主人公。「なにいってるかわかんないよ」となじられます。

もえちゃんはそれにはかまわずはやく、と促し後輩はたまらず挿入。後輩のセックスを見せつけられる主人公ですが。勃起しません。

このあとは「どんなに痴態を見せられても勃起せず、かといって触ろうともしない主人公」の前でかわるがわるセックス。もえちゃんが主人公を少しは気にかけながらも快楽に身を任せて楽しむ姿がたまりません。かなり長尺なのでいろんな姿が楽しめます。

考えさせられるエピローグ

エピローグについて語る前に流れをざっとおさらいしてみます。

疲れ果てて眠ってしまった5人。陽キャ組のひとりの彼女からの電話でみんな起きます。

あっさりと別れを告げれ去る男。もうひとりの陽キャ組も俺もかえるわ、またなとあっさりと帰ります。

残った陰キャ組。後輩君は何か言いたそうにしますがトイレに行きます。

それを見計らって主人公は天使さんのことが・・・といいかけますがなんでもないとやめます。

それをみたもえちゃん。そっか、と笑います。

大丈夫、高橋君はがんばりやさんだからきっと素敵な人にであえるとと優しく言います。

そこにもどってくる後輩、「もえさんのことが好きです」とはっきりいいます。そして付き合ってくださいとお願いします。

「やめときなよこんな女。いつか絶対傷つくよ」 「そんなの誰と付き合っても同じじゃないですか。俺傷つけられるならもえさんがいい」

「なにそれ、そんなかわいいこというんだね」

「ちゃんとできるかどうかわからないけど、まあいいか」

「こんな私でも普通の恋愛できるかな」

主人公の目の前でキスするふたり。後輩からキスします。

「いまからうち来ませんか」「マネージャーとして指導してやるか」

「こんな私で本当にいいの」「もちろんほんとうにいいですよ」

「ていうかなんで下に座ってんの?こっちおいでよ。付き合ってるんでしょ」

「パンツ知らない?なんかそのへんにおちてない?」

「まいっか。新しいパンツ買ってね」

「敬語も辞めてね。名前で呼んでね」。もえ、と呼ぶ後輩。

「高橋君もまたね」ともえちゃん。去る二人。

主人公は隠し持っていたもえちゃんのパンツをとりだし握りしめます。

そう、あのときに渡されたハンカチのように。

陽キャ組の視点

陽キャ組はもえちゃんが根っからセックス好きなのを昔から知っています。

陽キャ組はもえちゃんとのセックスは今も昔も好きですが執着はありません。あったら卒業も定期的に求めていたでしょう。そしてもえちゃんも断らなかったはず。

でもそうはしない。彼女も作る。なぜか。もしかしたら「誰とでもセックスするし求めれば断らない」もえちゃんのことは好きだし女としての価値は感じても人間としての価値はそれほど感じてないのかもしれません。そのくらいあっさりとセックスし、あっさりと去っていきました。

後輩の視点

後輩は主人公と同じように高校時代にもえちゃんとセックスできるレギュラー組でなかったしいまだに童貞の陰キャ組でした。そして、陽キャ組からもえちゃんのセックスをさんざん見せつけられました。

そんな後輩が出した答えは「誰にでもやらせるなら俺にもやらせろ」という直接的な要求ではなく「好きだから付き合ってください」でした。

後輩もこんなにセックスを断らないもえちゃんと付き合ったら、付き合ってても誰かとセックスしてしまい自分がやっぱり傷つくことは彼なりに理解しているはずです。

でも彼は「傷つくならもえさんがいい」といいました。彼なりに一歩踏み出したことは、たとえもえちゃんとの関係がうまくいかなかったとしても、これからの糧になることでしょう。

もえちゃんの視点

もえちゃんは「求めれば断らない人」です。もちろんセックスは好きだししたい。

でもそれは「やりたい」と求めればこそ。自分から誘うわけではありません。だから陽キャ組のストレートな欲望は喜んで受け入れるわけです。

一方で、そんな自分はダメな人間だということもわかっているし、普通の関係が結べないとも自覚しています。でも「求めれば断らない人」です。

だからその場でのセックスではなく付き合った恋愛関係(そしておそらくその恋愛のうえでのセックス)を求めてきた後輩に応えました。「こんな私でも普通の恋愛できるかな」とまでいわしめたのは後輩のまっすぐで強い気持ちでしょう。

おそらくは、やっぱりまた我慢できずに陽キャ組はじめ他の男とセックスしてしまうかもしれません。そして傷つけてしまうかもしれない。でも、もしからしたらもうそういうのはやめて、後輩とちゃんと付き合うかもしれません。

前述したほうに陽キャ組はもえちゃんとのセックスは好きでももえちゃん自体に執着はしていません。後輩と付き合います、となったらあっさりじゃあいいやとなるノリではあります。どっちに転ぶかわからないけど、可能性にかけたもえちゃんと後輩。短い間かもしれませんが「普通の恋愛」「憧れの人との恋愛」というそれぞれが得難い経験をすることでしょう。

主人公の視点

彼が自分の意思のようなものをみせたのは、後輩の誘いに応じて同窓会にきたこと。あとで話があるともえちゃんにいったこと。服を脱げと言われて脱いだこと。エピローグでもえちゃんをうしろからハグしたこと。もえちゃんのパンツを隠してもっていたこと。このくらいでしょうか。

彼は最後まで自分が何をしたいのかはっきりさせることができませんでした。

もえちゃんは陽キャ組のように僕ももえちゃんとセックスしたいといいだせば応じてくれたでしょう。後輩のように、いきなりセックスしなくてもいいからまずは付き合ってくださいといえば付き合ってくれたでしょう。なぜならもえちゃんは「求めれば断らない人」だからです。

もえちゃんはなんども主人公を見つめていました。でも主人公は求めなかった。だから与えられなかった。

もえちゃんは押しに弱い断れない快楽に弱い、というように見えて、実は「私をきちんと欲望しない人は相手にしない」なのかもしれないと思いました。そこには性を主軸に据えたもえちゃんなりの主体性を感じます。

一方で、相手への欲望よりも自分が傷つくことを避けることを選んだ主人公。はた目からすると目の前の好きな女の子にチャンスをたくさん与えられながら自ら選択も行動もしないことを選び、ただパンツを盗んだ男です。

タイトルには「敗北」とありますが、彼は何に敗北したのでしょうか。戦わなかった人間に敗北もなにもないでしょう。

通常なら気弱だけどまじめで優しい主人公が思いを寄せた女の子がとんでもないビッチ、となれば主人公がかわいそうで女の子は悪者よりになってしまうかもしれません。

しかし、どちらが人として生きる主体性と意思をしっかりもっているかという観点から見れば、そしてセックスを通じてかもしれないけど周りの人との関係のオープンな構築の仕方を見れば、その評価はまったく逆になると思います。エピローグを眺めながら、主体性ということについて思いを巡らせました。

読後感のある作品。ある種の文学性を感じました

ずいぶん作品そのもののみどころからは離れてしまいました。

主人公をもっと徹底的にコケにして敗北寝取られモノにすることは可能だったと思います。しかし意思も見えないどころかそもそもほとんどしゃべらない傍観者のような立ち位置に主人公がいること、もえちゃんを含めた登場人物がある意味そういう主人公のキャラをあからさまにはバカにせずそのまま受け入れたうえでそれぞれの行動をとったことで、いろんなことを考えさせる作品になったと思います。

絡みのシーンは文句なくもえちゃんの力量が発揮されて安定のクオリティ。コアになる質を守ったうえで、お話を転がすという意味ではなく、登場人物の行動や意識を通じてものごとを考えさせるという意味で、ある種の文学性さえ感じる読後感と余韻が残る良い作品だと思います。

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