キャラの魅力が素晴しい
人妻とかNTRといった設定を越えたキャラクターの魅力がとにかくすばらしい。
「生真面目妻」を「地味で暗くて固い」ではなくて「清楚で穏やかでかわいらしい」と表現した選択に拍手です。もえちゃんの愛らしさが際立つほど、ただ巨根というだけでだけで夫以外の男に傾いてしまう理不尽さが効いてくるし、その後のいちゃラブ感あふれるセックスの寝取られ感が増してきます。
夫婦で暮らす家にやってきて再会した幼馴染が巨根であることを知って、抑えきれずにリビングでフェラする前半と、夫が出かけた後にキッチンで迫られてやはり巨根を拒み切れずにベッドルームでセックスする後半という構成です。
良いところ①「生真面目妻」の解釈
幼馴染とそのまま結婚して2年目、夫と二人暮らしで、毎日同じことの繰り返しだけど、生活にも夫にも特に不満はないという設定。しかし、唯一、夫のペニスが小さいということだけが不満。これがストーリーを大きく動かしていきます。
最初に述べたように「生真面目」というタイトルから受ける印象とは違い、もえちゃん演じる妻はとても柔らかく穏やかで優しい空気感です。それが特に現れているのが序盤のドラマパートの食事のシーン。もえちゃんの手料理においしいという夫のひろしに「いつもと変えてみたんだよー」と返して料理の説明をするのですが、丁寧に静かに落ち着いてでも優しく心を込めて話します。ごく短いシーンですが、ここのセリフの言い方や表情だけで、今回のキャラの雰囲気が現れていると思いました。
ほかのやりとりのシーンも、すごくイチャイチャする感じではないけれども相手を信頼して好きな様子や幼馴染から結婚した安定した関係が垣間見えるような表現になっていて、とても好感がもてるような人物造型です。
服装は確かに地味で眼鏡もやぼったい眼鏡なのですが、それがかえってほんわかとかわいらしく、親近感さえ覚える感じで好ましく感じました。
かわいらしい女子高生、清楚なお姉さん、大人の色気のある美人、と正統派のキャラクターのイメージが強いもえちゃんですが、これまでの作品を見ていると、キャラ付けや設定をそこまではっきりしないところでもどことなく感情を隠して内に籠るようなというか影を感じる側面を強く感じることが多いです。
その意味で言うと、今回の役柄は、様々な感情を内に秘めた表現をするもえちゃんらしさが出たキャラクターだと感じました。
良いところ②男優さんの空気感
今回もえちゃんを寝取ることになる夫婦二人共通の地元から出てきた年上の幼馴染「てつにい」のキャラクターもちょうどよい感じです。
二人と小さなころからよく遊んできて、兄貴分としてよく面倒をみていた。今は貿易とか商社的な仕事をしているらしく、心身ともに強いけど明るく優しそうでおおらかな感じ。なんだかほんとにこういう特別なにかがすごいってわけではないんだけどそれなりにみんなに慕われてる地元の兄貴分的存在の先輩っているよな、っていう雰囲気が作品の場にとてもなじんでいると思いました。
少し先取りになりますが、ここから、天使さんが「てつにい」の巨根にひかれていく過程でもそこで突然興奮したり、逆にラッキーっという感じでもなく、ちょっと驚きながらもなんとなく受け入れてしまうところがとてもキャラ付けに沿っているし、よりもえちゃんの演技にスポットがあたる良い立ち位置です。
自分の巨根に堕ちているとわかってからも、それをもてあそんだり楽しんだりというよりも、かわいく求めてくるもえちゃんが気持ちいいようにリードし、愛するようにセックスする感じが、いかつい風貌に似合わず、優しくラブラブな感じの絡みに仕上がっていました。NTRなのですが、見てて嫌な感じを持たず、むしろ好ましく思えるくらいなのが印象的でした。
良いところ③自然な導入と理不尽なNTR
こうしたキャラクターの自然さ、「やらされてる感」のなさがとてもストーリーの進行を滑らかにしています。
もちろん、「てつにい」が突然立ち上がったときにズボン越しからペニスが膨らんでるのがわかるとか、もえちゃんがバスタオルをおきに行ったときに突然バスルームから出てきてペニスを見てしまうとか、その後リビングでてつにいのペニスのことを考えてぼーっとなってしまう、というあたりのエロへの動線は、ちょっと強引というかマンガチックであるのですが、それがまったく嫌味や雑味になっていません。
夫も含めた登場人物の空気感がゆるくほんわかしているので、そういうシーンがむしろ微笑ましいコミカルとして許せてしまう雰囲気を作り出しているのです。キャラづくりからそういう展開を考え出したのか、展開を考えたうえで、それに沿ったキャラづくりを考えたのかはわかりませんが、展開と行動とキャラクターの一致というのは実は一般のドラマでも意外と難しいと思っているので、これをかなりのレベルで成功させた出演者の力量と制作陣の設計には拍手を贈りたいです。
こうしたいい雰囲気やもえちゃんの愛らしいキャラクターがしっかりと印象付けられるだけに、「巨根というだけで堕ちてしまう」という不条理さが際立ちます。NTRものというのはあらゆるパターンが作られていて、もはや何がNTRなのかがよくわからない状態ではあるのですが、「何かのきっかけで別の男とセックスするようになり、どこかの時点その別の男側に行ってしまう」というのが汎用的な定義だと考えています。さらに、セックスするようになる「別の男」が「なんでこんな奴と!」という度合いが高まるほどNTR度が強くなるのかなと思います。
そう考えると、今回の場合「別の男」にあたる「てつにい」は小さいころから仲が良く、いまもバリバリ仕事もして良い人そうな感じなので「なんでこんな奴」には当てはまらないので、NTRではなく浮気ものなのでは、という発想も出てきます。現に冒頭のもえちゃんの独白シーンでは不倫について触れているので、キャラクター設定としてはNTR度は相対的に低い気がします。
それを上回って余りあるのが「巨根なのでセックスしてみたくなりました」という展開です。無理やりとか薬を飲まされてとか脅されて、そこまでいかなくても酒に酔った勢いで、といった「取り除ける可能性があったきっかけ」であればまだ挽回の余地がありそうですが、ペニスの大きさだけはもって生まれたものなのでどうしようもないですね。
そして、夫を愛していようが平和な家庭を築こうが、そのいかんともしがたい大きなペニスを持つ別の男にどうしようもなく惹かれてセックスしてしまう。いや、別の男に、というのもあたらなくて、もえちゃんはセックスするまでてつにいのことを男として好きになった気になったという描写が一切ないので、とにかく大きなペニスに惹かれてむしゃぶりついてしまうわけです。
夫はこれはなすすべがない。なんでそんなことするんだ!と聞いても「だってペニスが大きいんだもん」としか言いようがない。そして、きっかけがあってセックスして次第に体と心が動いて言って・・・ではなく、巨根を見た瞬間にすでに堕ちているわけですかが、その不条理さ理不尽はNTRそのものなんじゃないかと思います。
とても穏やかで平和な関係性を描きつつ、そこに破壊的要素を入れずに、「大きなペニス」という要素ひとつでそれを崩していく。展開はちょっとコミカルでありつつでも理不尽さも感じて、とても面白いと感じました。
良いところ④コミカルでかわいらしくでもえっちなフェラ
それが最初によくあらわれるのはやはり最初のフェラシーンです。ちんちん見せてといきなり言われてビールをブーっと吹き出すあたりはやっぱりコメディマンガのノリです。そして、見せてもらったペニスをもえちゃんがうっとりしながらいかに大きくて形がすごいペニスかを描写していくのですが、これもどことなくユーモラス。大の大人がいまさらちんちんでなにやってんねん、ともいえるのですが、男性経験の少ない地味な感じなんだけどとてもかわいらしいもえちゃんが表現すると、なぜかとてもしっくりきます。
そして、「私の指のわっかより太い」「私の手のひらより長い」などと細かく描写することで、いかにもえちゃんがこのペニスに惹かれてしまっているかがより際立ちます。思わず咥えてしまってからのもえちゃんのペニスを愛でるようなフェラがとてもいいです。
「すごい」を連発しながらある意味てつにいは放置してペニスに向かって話しかけるように誉め続けるのを見ると「ほんとにペニスそのものを気に入っちゃったんだなあ」という気になります。このシーン、もう少し長ければよかったのに、と思わされました。
良いところ⑤絡みのかわいらしさ初々しさ
翌日、夫が仕事に出かけてから、「てつにい」がもえちゃんに迫ってセックスする後半のパート。すでにてつにいの大きなペニスの前に陥落しているもえちゃんですから、フェラで終わった前日からもうひとつ進んで大好きな巨根をあとは入れるしかないというのは自明の理のようなものです。
てつにいの積極的な攻めに、もえちゃんはあっさりと身を委ねます。ここでまず特筆したいのは夫とのセックス以外ほぼ経験がない、という表現です。
正直言うと、7年のキャリアを経た女優さんに、ほとんど経験がない女の人の表現をせよ、といってもなかなかハードルが高いと思います。しかし、そこを軽々と超えてくるもえちゃんの力量に、今回は惚れ惚れしました。
それを成功させているのは声のトーンの高さ。実は絡みのスタイル自身はいままでとさほど変わっていないように見えます。でも実際に見てみると、とても初々しく見えるのは声のトーンの高さです。求める声、喘ぐ声を、ここ最近の作品と比べて心もち高くすることで、初々しさが表現されていると感じます。反応も気持ちいいけど恥ずかしいという感情がよくあらわれていて、表現力というのはこういう初々しい方向でも発揮できるのかと感心しました。
こうした初々しさを印象付けたうえで、38分頃からの展開にグッときました。バックの体勢で指を入れられ感じていたもえちゃん。てつにいは一旦態勢を変えてもえちゃんにおおいかぶさりキスをします。そこでもえちゃんが口にしたのは「ももっとして。さっきの」。恥ずかしがっててつにいにされるがままだったはずなのに、ここで積極的に自分から気持ちよくしてほしいと求めるのでした。「ねえ、下熱いの。触って」とかわいらしくも積極的なおねだりにてつにいが答えます。そしてしっかり感じさせた後、もえちゃんをしゃがませてパンツの下で大きく膨らんだペニスを前に見せつけます。もえちゃんはパンツを脱がせてうっとりとしながらフェラします。この一連の展開は流れるよう。もえちゃんの気持ちのドライブのかかり方を表現しているようでした。
そしてとても印象に残り、おすすめしたいシーンは最初の挿入シーンです。どうしたいの?と問われて入れてほしいと言う。ひろしのじゃなくていいの?と聞かれていじわると答える。こうやって流れを書くと定番の流れですが、このシーンがめちゃくちゃかわいらしい。真面目で男性経験は豊富ではないんだけど奥底にセックスへの欲望はある、という役をとても魅力的に表現しています。まるで初期の頃のもえちゃんに戻ったかのような反応と雰囲気に見入ってしまいました。
さらにこのあと挿入してゆっくりと動かし始めたあとの「ぎゅっとして」にやられてしまいました。まずは巨根に惹かれてフェラする前半があり、求められて体が応じてしまう後半。そして自分から求めるようになり、ただ巨根というだけでなくてつにいそのものを求めるようになる。つまり体も心もてつにいに移るという意味合いにとりました。気持ち良くしてくれる巨根を持つこの人好き、という「ぎゅっとして」はとてもかわいらしく切ない感じで良くて、○○よりあなたがいい、という直接的な表現とはまたちがったNTR感。これに追撃する形で(ひろしとは)全然違う、といいながら感じていく姿がとても良かったです。
ここからあとの絡みは見も心もてつにいに委ねたもえちゃんがとてもかわいらしく委ねます。そしててつにいも余計なことを言わずやらずとにかくもえちゃんを感じさせることに徹します。もう少し寝取られ系のセリフが多めになるのかなと想像していたのですが、もえちゃんが効果的にすごい、きもちいい、というのみにしたのが、かえって二人の世界に没入している感じが出て良かったですね。照明の当たり方もよく、もえちゃんの華奢できれいな体が映えているのも高評価です。
良いところ⑥ラストにキュンキュン来た
ラストのどこにキュンキュンしたかというと、まず定番のお掃除フェラにいかない。てつにいはフィニッシュ後すぐにもえちゃんの横にいってやさしくキスをします。次にそれを受け入れるもえちゃんのキスをする前の微笑みが完全に恋人モードです。そしてしっかり手を握っててつにいが「きょうはひろし戻ってくるまでいっぱいエッチしよう」というとまたにっこりと微笑んでうなずきます。
お掃除フェラ好きやねっとりとした展開が好みであれば、ちょっと肩透かしかもしれませんが、とても爽やかで映画の恋愛シーンのような描写でとても気に入りました。
テーマや設定は一旦おいておいて、もえちゃんの表情がとても満たされた感じでやさしくて、やっぱりいちゃラブなセックスは良いな、と感じさせられます。
ぜひキャラに注目して見て
美しい人妻が巨根だというだけで堕ちて行くというシンプルな設定にしたことで、寝取られるまでの込み入ったプロセスがなく、とても違和感や引っかかりがなく、自然に気持ちよく見られたのが良かったです。
堕ちるまでの過程が大事という向きからするとVol.1の展開はNTRのカテゴリからはやや外れるのかもしれません。一方で、もえちゃんが体も心も自分から男に寄せていって勝手に堕ちて行く様はまさにNTRそのもの。男に委ねて恋人のようにセックスをして最後に愛らしく微笑む流れも絡みのパートとしてとても満足感がありました。
今作はやはり、人妻もえちゃんのキャラクターの魅力に尽きると思います。台詞回しや声のトーン、髪型やメイク、絡み中の所作など、すべての要素をきちんと揃えることで、結婚したての大人しくてかわいらしく初々しい若妻というキャラクターを見事に表現しています。
初々しさやあどけなさといった円熟、熟練の演技とはある意味逆方向の表現にも演技力というのは発揮できるものなのだと思いましたし、それをやれてしまうもえちゃんに改めて感服しました。
ぜひ、この素敵な生真面目妻のキャラクターの雰囲気ときれいでかわいらしいセックスを味わってほしい良作です。
コメント