疲れたあなたにとびきりの癒やしを
身も心も疲れたなあ、という人にいまおすすめしたい作品ナンバーワンといっても過言ではありません。かわいいかわいいもえちゃんがすべてを許して受け入れいれて肯定して癒やしてくれます。
セクシーな絡みのシーンさえ癒やしの延長線上。何も考えずにもえちゃんの顔や声や仕草を受け止めていれば、とても満たされた気持ちになることは間違いありません。とりあえずエッチなもの見て抜きたいんじゃ、という作品とは一線を画すとても不思議な味わい。ぜひ慌てずゆっくりと楽しんでほしいと思います。
きわめて実験的、あまりに挑戦的な構成
保育園の「天使もえ先生」が園児と楽しく遊びながらエッチなことをしていく、というコンセプトの作品。完全主観で作られています。
はじめに伝えておきたいことなのですが、この作品、マニアックな作品は別として一般のAVとしてはかなり変化球な内容になっています。何かきわどい演出とか変わったプレイをしているということではありません。ではなにが、というと冒頭に記した「楽しく遊びながら」という絡みの前段のノーマルシーンが重視され、時間の分量も割かれているのです。
今回のVol.1は70分、絡みのシーンだけで言うと室内での手コキ、風呂場でのフェラ、そして室内でのセックスという構成なのですが、挿入が始まるのは残り10分近くなった59分過ぎからになります。
これはフェチ系特化系ではないメーカーの専属女優が出す作品、普通のタイトルの作品からイメージする内容と比べるとかなりトリッキーだと感じますし、いまの作品作りの主流から考えるとかなりソフトにも見えます。AVを見慣れた人の相場観からすると絡みを見るのを目的とした作品としては「物足りない」と思う人がいるかもしれません。
ところが見終わって感じるのは抜ける抜けない、興奮するしないを越えた不思議な満足感です。もちろん抜けないということではなく、十分実用に耐える作品だと思います。しかしそのこととは違う魅力がこの作品にはあります。ではその魅力とは何か。この作品で表現しようとしてるものはどういうことなのでしょうか。
象徴としてのOPと冒頭のパート
その象徴となるのがオープニング、そこに続く最初のパートです。軽快なBGMとともに始まるオープニング。もえちゃんが「きょうも先生、君のこと待ってたよ」と優しく語り掛け頭を撫でる仕草をしてくれます。そして、おもちゃで遊ぶこちらを優しく見守り、ブランコにのりながらこちらに手を広げて受け入れようとします。はっきりいってめちゃめちゃかわいいです。パンツや胸の谷間はちょっとだけ映るものの、エロく撮る意図はまったくない映像。ひたすらもえちゃんのかわいらしい先生ぶりが続きます。
続くファーストパートも、おもちゃで一緒に遊んでくれます。いっておきますが大人のおもちゃではありません。幼児に語り掛ける言葉を交えながら、こちらを見つめて優しく優しく遊びに付き合ってくれます。かなり萌えます。天使さんの突出したビジュアルをいかして、とにかく表情をしっかりとらえて魅せていきます。
5分過ぎからようやくエロ要素。マジックハンドで胸を掴んだりスカートをめくったり。もえちゃんは「だめだよ!」とたしなめますが、常にニコニコ、嫌がりません。そして「楽しいならいいよ」と受け入れてしまいます。絵柄的にはまったくソフトなのですが、優しく柔らかくエッチないたずらを受け入れてしまうもえちゃんにキュンキュンきます。
AVに求めているのは何か?ここで表現されているのは何か?
この一連の流れ、確かに少しづつエロの要素を入れているのですが、遊んでいるうちにエッチないたずらがエスカレートして、とか、遊んでいるうちに先生がだんだん誘惑してきてといった「絡みにつながる」流れではありません。そしてエロティックな印象が限りなく薄く、本当に子どもと遊んでるシーンを純粋に可愛くきれいに楽しく撮っているような穏やかなテイストに感じます。
もちろん、AVを見ているわけですし、セクシーショットもあるわけですから、エロを意識せずに見ているわけはないのですが、それでも、このパートの間は、もえちゃんの笑顔と優しい声と言葉をただただ楽しむことができました。
そこで感じたのは「自分がAVに求めているのはなんなのだろうか」ということです。もちろん求めているのはエロです。しかも抜けるエロ。一方で、自分の好みの子、好きになった子に対してはまた別の感情が芽生えるのではないでしょうか。ずっと顔を見ていたいとかずっと声を聴いていたいという感情です。つまり、喘いだり感じたり淫らな姿な表情をしているのと同じくらい、笑顔や優しく可愛い声に接していたいという気持ちが強いのです。
特に自分はもえちゃんのファンなので、この作品はファンとしての自分のそうした心理にばっちり答えています。そしてファンでなくても、かわいい子の笑顔や声に癒されたいという気持ちは誰もが持っているものだと思います。それをAVで見るかどうかは別の話ですが。
そのずっと見ていたいという感情をもえちゃんがこちらに語り掛けて癒しを与えるという形で表現するということを、AVという立ち位置ながら絡みのシーンとは切り離してとても重要視したのが今回の作品だと感じました。
もえ先生の立ち位置とキャラ
その癒しを体現するもえ先生のキャラクターもとても良かったです。もえちゃんは保育園の先生という役柄ですが、「うたのおねえさん」的なテンションの高さはありません。とても優しく穏やかです。セリフは幼児言葉に近い言葉遣いですが、「でちゅね」的なデフォルメチックなセリフではなく、普通の口調に幼児言葉がミックスされている感じです。なので保育園の先生が園児にというよりも、ふだんのトーンのもえちゃんが知り合いの幼児をかまってしばらく遊んでいるという雰囲気に近いかもしれません。
これは結構大きな効果を生んでいると思います。「うたのおねえさん的な先生」が「画面の向こうの園児のあなたに向かって」というノリだと、見てるほうはまずそのハイテンションの設定に付き合わなくてはいけませんし、がちがちの赤ちゃん言葉で語り掛けられると、いったん自分をそっちのモードにあわせないと楽しめません。世の中には「赤ちゃんプレイ」というものが存在するので、そういう需要があるしその完全な非日常感の解放があることも理解していますが、毎日の仕事の中でぐったりしているときに、さてAVみるぞ、で限られた時間の中でその脳内での変換作業をするのもなかなか大変だと思います。
一方でこの作品は、そういう頭を使う必要がまったくありません。ちょっと幼児言葉のノリがあるだけで、あとは穏やかに優しいもえちゃんがそこにいます。何も考えず、ぼーっと見ていれば、それでいいようにできています。
包み込まれるような笑顔は崩さない
加えて、もえちゃんは常に優しい笑顔を崩しません。いたずらをされて怒るときも笑顔。絡みのシーンに入っても柔らかな笑顔を崩しません。そして笑顔が曇るような乱暴なことや激しいこと過激なことは一切排除されています。主観ですから、カメラももえちゃんの可愛い表情を常にとらえていて、全編を通してもえちゃんの顔を堪能できます。かなり近接した画角も多く、こちらを笑顔で見つめる瞳におもわず「かわいいなあ」となります。
ちなみにスマホで視聴した経験がないかたはぜひ一度試してほしいと思います。スマホの画面を近づけて視聴するろVR、とまではいきませんが、今回の作品はとくにもえちゃんがとても近くに感じられて満足感が高まるかもしれません。
そんなあなたを全肯定
さらにもえ先生はストーリー内で展開されるすべてを肯定してくれます。積み木を詰めたらほめてくれ、手を洗えたらほめてくれて、頭をなでてくれます。エッチないたずらをしても、たしなめますが「楽しいんならいいよ」と受け入れます。それどころがズボンを脱いでも「よくできました」とほめ、挿入ができてもほめ、射精してもほめ。全ほめです。そのほめ方もこちらを持ち上げるようなほめ方ではなく、包み込んで慈しむようなほめ方。難しいことは考えず、頭を空っぽにして心地よい雰囲気に身をゆだねたくなります。パロディやギャグの要素は全くないので、安心して素直に世界観に没入できます。心も体も疲れてる人にはおすすめです。
性欲の扱われ方
作品における性欲の扱われ方も面白いです。男側は「園児」という設定なので、女性の体に興味があるということと、性欲が起きて勃起するということがいまひとつ結びついていない、ということになっています。なので、基本的にこの作品では性欲の結果としての勃起は「ムズムズして不安なもの」として位置づけられます。そしてもえちゃんのスタンスは「気持ちよくしてあげる」ということではなく「ムズムズ、不安の元を解消して安心させてあげる」という位置づけになっています。
もちろん進行上はセックスとしての絡みではあるわけですが、「性欲の解消」を「不安の解消」と置き換えることで、絡みを安心させるためのプロセスとして表現しています。もちろんここにもパロディの要素や妙な設定を大まじめにやるといったようなコント感はいっさいなく、きわめてナチュラルな演技です。AVにおいての大前提ともいえる性欲をそのように位置づけることで、絡みも癒しとして扱おうとする意図を感じました。
最後の絡みは、さすがに性欲の要素が強くなってきますが、それでも、園児に男女の体の違いを教えながら、セックスを教えていくという筋立てになっていて、気持ちいいかどうかというより上手にできてえらいということになりますし、もえ先生も攻められて気持ちいいというよりも上手にできたり安心してもらったりして嬉しい、ということになります。ここも快感よりも「園児」をいかにほめて肯定して安心させるか、という視点で組み立てられ、癒しの要素が重視されています。
名付けて「癒しプレイ」
このように、もえ先生のキャラ設定も世界観も、一緒に遊ぶシーンが多めにとってあるのも、絡みが安心させる手段としての役割を担っているのも、すべては「見る人を癒す」という方向を向いているように思いました。先生と園児という設定もあくまで癒す/癒されるという関係を明確にしてやりやすくするためのもので、背徳とか非日常感とかを表現するものではありません。このため、もえ先生がこちらに語り掛けるやりとりの感じは、恋人同士のいちゃいちゃにも受け取れる瞬間があります。設定の忠実さよりも癒しというコンセプトが大事にされていることがうかがえると思います。こうした観点から、おすすめシーンを紹介したいと思います。
おすすめ①手洗いはそそります
手洗い指導のシーンの11分過ぎから。丁寧に手を洗う様子ってどことなくエロく見えるものですが、もえちゃんが優しく見つめながら手を洗っている姿を見るときゅんと来ます。そしてさらに、うまく洗うことができない園児の手をもえ先生が洗ってくれるのですが、ハンドソープを付けて指を1本ずつ丁寧に洗ったあと、恋人つなぎにして指と指の間もゆっくりと洗ってくれる様子は、「エロ2癒し8」くらいの感情で見ることができて何とも言えないときめきが起きます。絡み以外のパートはとても出来が良くて、ぜひじっくりみていただきたいのですが、ここを最大のおすすめにします。
おすすめ②ぎゅーの破壊力
外で遊んで体が冷えたということで、シャワーで体を温めるというシーンの7分過ぎ。シャワーをかけて暖めてくれたあと、もえ先生が「体でも温めてあげるね。ぎゅーって」といって胸のあたりに顔をくっつけてこちらを見上げます。この場面のこちらをいたずらっぽくうかがうような視線がたまりません。めちゃくちゃかわいい表情が近くで見ることができます。さらにここから乳首が固くなっているといって体と顔を寄せたまま優しく舐めます。このシーンの密着感は親密な感じがあってとてもよいです。
おすすめ③恋人つなぎ&フェラ
園児に男女の体の違いをもえ先生の体を使って教えてセックスも教えるという最後のパート、フェラシーンの50分すぎ。ペニスにキスするようなフェラはやはり愛され感や大事にされている感があって何とも言えないエロさと癒しが両立するプレイだと思います。そして、ちんちんがムズムズして戸惑っている園児に対して「怖がらなくて大丈夫」と言ってまたも恋人つなぎで手をつないでくれ、そのままフェラ。この優しさいっぱいの包み込むような雰囲気にやられてしまいました。
おすすめ④ピストン&頭なでなで
みなさんは女の子に挿入してピストンするだけでほめられたことがあるでしょうか。自分はありません。しかし、もえ先生はたくさんほめてくれます。1時間7分過ぎ。正常位で繋がっている最中に「ちんちんとまんまんのことわかろうとして偉いね」と頭をなでなでしてくれます。
ここも快感のためのセックスというよりも、園児を慈しみ包み込むためのセックスという位置づけです。この単純にセックス気持ちいいというだけでないセックスというのは欲情するという感情にとどまらない気持ちを呼び起こすんだなあということを改めて認識しました。
映画などでは、ありうる表現ですし、近年さかんな本格的なドラマ物のAV作品でもそれに近い表現を目指すものがありますが、シチュエーション物の作品でこういうテイストになるとは思わなかったので、感心しました。
おすすめ⑤笑顔の「いっぱいしよう」
さらにこの流れの中での1時間10分すぎ。「上手だから先生がいっぱい気持ちよくなっちゃった」といいながら頭なでなで。そこからの「おちんちんジンジンしなくなるまでいっぱいしよう」のセリフと笑顔がグッときます。
全編通じて要所要所でさしはさまれる頭なでなで。表現としてはカメラの隅をなでる仕草をするしかないのですが、それでも、なんだか頭を実際になでられているような気分になるのは、設定ともえちゃんの演技との合わせ技のなせる技だと思います。
おすすめ⑥ペニスにキス&頭なでなで
無事フィニッシュした後の1時間12分過ぎ。「いっぱいでたね」からのお掃除フェラ。「上手にできたね」頭をなでながらペニスにキスするようにフェラしていくところ。エロティックなシーンなのですが、もえちゃんのかわいらしさが際立ちます。大人になると日頃、褒められたり優しい言葉をかけられなくなるので、最初から最後まですべてを許して褒めて受け入れてくれるもえちゃんが心に沁み入ります。
やはり何を見せたいのかが明確です
結果的に癒された、とかほっこりしたという作品はほかの女優さんを含めてありますし、癒しとエロ、というテーマで撮られた作品を見た記憶もありますが、ここまで振り切って見る人を癒す表現を重視した作品というのは最近見ていなかったのでとても新鮮でした。そしてとても満足感がありました。絡みのシーンはもちろん楽しみなのですが、それ以外のシーンを繰り返し見たいと思いました。
もえちゃんの最近の特徴である、「キャラを過剰に作り過ぎない、必要以上にテンションを上げた演技をせずに感情を表していく」「絡み以外のシーンから絡みに行く流れをできるだけ雰囲気上の切れ目を作らず自然な雰囲気で作っていく」ということが見事に実現されていて、今回もお見事でした。
保育園の先生、という設定だと、先生のふるまいもセリフもデフォルメされそうな気がしますが、必要以上に幼稚にならず、過剰にエロに振らずという演出で、制作側のパロディコメディを作りたいのではなく、保育園の先生という設定からくる優しさや癒しを表現するという意図がはっきり見えて、とても好感を持ちました。
ここ何作かのもえちゃんの作品を見ると、Vol.1で作品のコンセプトをしっかり実行して浸透させたうえで、Vol.2で、そのコンセプトに基づいてより自由にやっているなという印象があるので、Vol.2ではどんな手を繰り出してくるのか、楽しみにしたいと思います。
「問題作」の意味
もえちゃんはこの作品を「『犬』以来の問題作かも」と評していました。確かに、成熟した奇麗な大人の女性がひたすら幼児言葉で語り掛け、シコシコしながら頭をなでなでする、という光景はかなりシュールではあります。
最近になってかなり潮流に変化がみられてきたなとは思いますが、やはり、声の大きいユーザーサイドは作品を重ねるにつれよりハードに過激に、内容もボリューミーに、という意見が主流なような気がしますし、メーカーもある程度それにそった作品を出しているような気がします。
この作品はそういう流れとは一線を画していますし、一方でなにかこれが画期的な作品です、と売り出しているわけでもありません。そういう意味では見る人をある程度選ぶ作品であることは間違いありません。しかし、2020年11月現在の日本は、新型コロナウイルスによって、大変閉塞感がある世の中になっています。そして日々に積み重なる制限によってみんないままで以上につかれています。そういう中でとにかくほっとしたい、癒されたいと思っている人は予想以上に多いのではないかと思います。
優しく穏やかな声、優しい笑顔、肯定し励ましてくれる言葉、そして幼児のような気分にさせてくれる非日常感。そいう癒しの要素をふんだんに盛り込みつつ、その雰囲気が絡みのほうにもしっかりと継続されているこの作品は、ふとしたときにもえちゃんの笑顔を見るために再生したくなるような、そんな誰かに寄り添う作品になるんじゃないかという予感がしています。
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